きむら整形外科
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腰椎(こし)の症状

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当院は日本整形内科学会所属施設です

きむら整形外科〒631-0003
奈良県奈良市中登美ヶ丘3丁目1番
Tel.0742-52-8114

腰椎(こし)の症状

腰痛

原因と病態

腰(脊柱)に由来するもの

先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。

腰以外に由来するもの

解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるものがあります。加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

診断

いろいろな原因があり、また病態により治療法が異なるため、正確な診断が重要です。必要に応じてX線(レントゲン)検査、MRI検査、骨シンチ、筋電図検査、血液・尿検査などを行います。

特に安静にしていても痛みが軽くならない、しだいに悪化する、発熱している、下肢がしびれたり力が入らない、尿漏れがするなどの症状を伴っている場合は、放置したり自分で管理することは禁物で、すみやかに整形外科を受診されることをお願いします

予防と治療

内服薬、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、牽引などの理学療法、運動器リハビリテーション、手術治療があります。それぞれの病態での具体的な治療については他の章を参照下さい。

腰痛で日常生活が制限されてしまうと体力が低下し、腰を支える筋力も衰え、また精神的にも落ち込むために、さらに腰痛がおきやすくなります。悪循環を断ち切るためには、中腰にならないなど日常的姿勢に注意し、また腰の支持性を高めるための運動や体操を継続されるとよいでしょう。
個々の状態に応じた体操や運動のプログラムについては、整形外科でご相談されることをお勧めします。

関連する症状・病気

腰椎椎間板ヘルニア
腰椎脊柱管狭窄症
腰椎分離症・分離すべり症
腰椎変性すべり症
側弯症
脊髄腫瘍
転移性脊椎腫瘍

腰椎椎間板ヘルニア

症状

腰や臀部が痛み、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります。

背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがあります。

原因と病態

椎間板は線維輪と髄核でできていて、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。椎間板が加齢などにより変性し断裂して起こります。

悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでヘルニアが起こりやすくなることが知られています。

診断

下肢伸展挙上試験(膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現を見る)や下肢の感覚が鈍いかどうか、足の力が弱くなっていないか等で診断します。さらに、X線(レントゲン)撮影、MRIなどで検査を行い診断を確定します。

ただし、MRI画像で椎間板が突出していても、症状が無ければ多くの場合問題はありません。

予防と治療

痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。また、消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い、痛みをやわらげます。腰を温めるのも良いでしょう。痛みが軽くなれば、牽引を行ったり運動療法を行うこともあります。

これらの方法でよくならない場合や下肢の脱力、排尿障害があるときには手術をお勧めすることがあります。最近では内視鏡を使った低侵襲手術も広く行われるようになってきました。

関連する症状・病気

腰痛
腰部脊柱管狭窄症
頚椎椎間板ヘルニア
胸椎椎間板ヘルニア

腰部脊柱管狭窄症

症状

この病気では長い距離を続けて歩くことができません。
もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。

腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。

進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。

原因と病態

加齢、労働、あるいは背骨の病気による影響で変形した椎間板と、背骨や椎間関節から突出した骨などにより、神経が圧迫されます。

脊柱管は背骨、椎間板、関節、黄色靱帯などで囲まれた脊髄の神経が通るトンネルです。年をとると背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、黄色靱帯が厚くなって神経の通る脊柱管を狭くなって(狭窄)、それによって神経が圧迫を受け、神経の血流が低下して脊柱管狭窄症が発症します。

椎間板ヘルニアに比べ中高年に発症することが多いようです。また背骨を後ろに反らすと脊柱管が狭くなり、前に曲げると広がるので、間歇性跛行が起こるのです。

診断

単純X線(レントゲン)写真である程度は推測できますが、より詳しく診断するためにはMRIや脊髄造影などの検査が必要となります。下肢の動脈がつまって血行障害を生じた時にも似たような症状がおこりますので、原因を正確に調べることが必要です。

予防と治療

日常生活上の注意
日常生活で姿勢を正しく保つ事が必要です。
神経の圧迫は腰をまっすぐに伸ばして立つと強くなり、前かがみになるとやわらぎますので、歩く時には杖をついたり、シルバーカーを押して腰を少しかがめるようにしましょう。そうすると楽に歩けます。

また、自転車こぎも痛みが起こりにくいので、よい運動になります。

治療
手術ではない治療としてはリハビリテーション、コルセット、神経ブロックや脊髄の神経の血行を良くする薬などがあります。これらで症状が改善することもあります。

しかし、歩行障害が進行し、日常生活に支障が出てくる場合には手術を行うこともあります。また両足に症状が出ている場合には改善することが少ないので手術を行う場合が多いわけです。最近は内視鏡を使った低侵襲手術も行われています。

関連する症状・病気

腰痛
腰椎椎間板ヘルニア

腰椎変性すべり症

症状

この病気では腰部脊柱管狭窄症と同じような症状が出ます。
少ない距離なら歩けるのですが、立ったり・歩いたりしているとお尻や太ももの部分が痛くなって、歩けなくなります。けれども、少ししゃがんで休めば楽になって、また歩けます。

歩ける距離は日によって違いますし、患者さんによっても異なります。腰痛(腰のベルトが当たるあたり)は比較的少なく、全く腰痛がない患者さんもいます。

原因と病態

腰椎には馬尾神経を入れた硬膜管が通っている孔があり、これを脊柱管といいます。
「すべり症」では腰椎がずれることによって脊柱管が狭くなり、馬尾神経や神経根が圧迫されて症状が出ます。

診断

腰椎の「ずれ」についてはX線(レントゲン)検査で診断します。
腰椎を前後に曲げた状態での撮影で、よりはっきり診断がつきます。

予防と治療

腹筋を常に意識して使うこと、腰痛が出た時には腰を動かしてストレッチすることなどが一般的な「腰痛」予防になりますが、「すべり症」に関しては効果のはっきりした予防はありません。

お薬や腰椎の牽引・温熱、硬膜外注射などを行っても症状が改善せず、歩行や立位の保持が制限されて日常生活に支障が出てくれば手術的治療を検討します。
手術は「ずれ」や「動き」の程度によって、神経の圧迫を取るだけの場合と、固定術を行う場合があります。

関連する症状・病気

腰椎分離症・分離すべり症
腰部脊柱管狭窄症
腰痛

腰椎分離症・分離すべり症

症状

腰痛(腰のベルトのあたりの痛み)の場合と、お尻や太腿の痛みを出す場合があります。
痛みは腰椎を後ろにそらせた時に強くなります。

腰痛は10~15歳ころから生じますが、青少年から高齢者まで広い範囲にわたって腰痛や下肢痛・しびれが出ます。

原因と病態

多くは体が柔らかい中学生頃に、ジャンプや腰の回旋を行うことで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こります。「ケガ」のように1回で起こるわけではなく、スポーツの練習などで繰り返して腰椎をそらしたり回したりすることで起こります。一般の人では5%程度に分離症の人がいますが、スポーツ選手では30~40%の人が分離症になっています。
分離症は10歳代で起こりますが、それが原因となってその後徐々に「分離すべり症」に進行していく場合があります。

診断

分離症の診断は側面や斜めのX線(レントゲン)像で行います。
分離すべり症では脊柱管(馬尾神経が入っている部分)は狭くならないのでMRIでははっきりしません。分離部分で神経根が圧迫されていることが多く、神経根ブロックで明らかにする場合もあります。

予防と治療

分離症があっても強い痛みや日常生活の障害なく生活できる場合が大部分です。腹筋・背筋を強化して、一般的な腰痛予防を心がけます。

腰痛や神経根圧迫によるお尻や下肢の痛みで日常生活や仕事に支障が生じれば、神経の圧迫を除去する手術や固定術が行われます。

関連する症状・病気

腰痛
しびれ
腰椎変性すべり症

側弯症

症状

「側弯症(そくわんしょう)」とは背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指します。 左右の肩の高さの違い、肩甲骨の突出、腰の高さの非対称、胸郭(きょうかく)の変形、肋骨や腰部の隆起(前かがみをした姿勢で後ろから背中をみた場合)、などの変形を生じます。
側弯が進行すると、腰背部痛や心肺機能の低下をきたすことがあります。

原因と病態

日本での発生頻度は1~2%程度で、女子に多くみられます。
原因不明の側弯を特発性側弯症といい、全側弯症の60~70%を占めます。
そのほか、脊柱の先天的な異常による側弯を先天性側弯症、神経や筋の異常による側弯を症候性側弯症といいます。

診断

診察では、子供に前かがみの姿勢をとらせて後ろから脊柱を観察します。

症候性側弯症の鑑別には、神経学的検査やMRI検査が有効です。短期間で側弯が悪化してくる場合には、注意深く年に数回の診察が必要になります。
脊柱全体(立位)のX線(レントゲン)写真から側弯の程度を角度で表しますが、脊椎骨(せきついこつ)や肋骨に異常がないかも同時に調べます。

予防と治療

側弯症は、弯曲が進行する前に診断して、治療を開始することが大切です。このことから、学校検診も行われています。

治療は側弯の原因や程度、年齢などによって異なります。
特発性側弯症で程度が軽い場合には、運動療法などで経過観察しますが、進行する場合には装具治療を行います。脊柱の成長期である思春期に悪化する場合が多いため、進行する場合は手術による矯正が必要になる場合があります。

また、先天性や症候性で側弯の悪化が予想される場合にも手術を行うことがあります。

関連する症状・病気

腰痛

脊髄腫瘍

症状

腫瘍による脊髄や馬尾神経の圧迫によって症状が出ます。しびれ、感覚障害、筋力低下などが生じます。このような麻痺は神経内科の疾患である脊髄炎や多発性硬化症などでも生じますので、鑑別が必要です。

一般に圧迫による脊髄症状は、知覚・運動が同時に障害され、圧迫部位より遠位の反射が亢進するのが一般的です。

診断

脊髄腫瘍はX線(レントゲン)では発見できませんので、X線像が正常でMRIで脊髄腫瘍が認められれば診断は確定します。腫瘍の種類や広がりを確かめるために、造影MRIが行われます。手術の計画のためにはCTを追加することが多いかと思います。

予防と治療

腫瘍を切除する手術療法が選択されます。腫瘍の種類によって、放射線照射や化学療法が追加される場合もあります。症状が軽微で、進行が遅ければ、高齢者の場合は様子を見る場合もあります。

関連する症状・病気

転移性脊椎腫瘍

転移性脊椎腫瘍

症状

癌によって侵された脊椎の痛み(背部痛や腰痛)が生じ、脊髄を圧迫している場合は麻痺が生じます。

原因と病態

元の癌の細胞が脊椎の骨に運ばれて行き、そこで癌細胞が増殖して骨を破壊します。破壊され弱くなった脊椎が負荷を支えられなくなると骨折を生じます。骨折の骨片や膨らんだ腫瘍によって脊髄が圧迫されると麻痺が生じます。

診断

X線(レントゲン)像での骨の破壊(融解・骨折)、MRIでの腫瘍病変で診断がつきます。他の骨に転移があるかどうかを確認するため、骨シンチグラムが有用です。病的骨折のリスクを判断するにはCTを用います。

治療

癌そのものに対する化学療法・ホルモン療法が治療の基本です。骨転移を骨融解型から骨硬化型へと変化させる薬剤も使用します。局所的には腫瘍の増大で症状が出ている場合には放射線照射が有効な場合があります。骨破壊が進んで脊柱の支持性が失われてきた場合には、放射線照射や化学療法は無効なため、支持性を獲得するような手術(脊椎固定術)が必要となります。

転移性脊椎腫瘍の治療は、全身と局所の治療のバランスをとりながら、癌の種類や病気の進展程度など症例ごとに最適の治療を考えていく必要があります。画一的にどの治療が優れていると一概には言えないので、ケースバイケースで十分な検討を行って治療を行っています。

関連する症状・病気

脊髄腫瘍

脊髄損傷

症状

完全麻痺と不全麻痺があります。損傷された脊髄から遠位の運動・知覚の障害がでます。完全麻痺では下肢が全く動かず(頚椎では四肢が全く動かない)、感覚もなくなります。

原因と病態

脊椎の脱臼や骨折によって脊髄が圧迫されることによって起こります。
頚椎では、もともと脊柱管が狭くなっている人や頚椎後縦靭帯骨化症や頚椎症などで脊髄の圧迫が存在している人が転倒などによって衝撃が加わることで脊髄損傷が生じることがあります。脱臼や骨折がなくても生じるので「非骨傷性頚髄損傷」と言います。

診断

麻痺が存在し、MRIやX線(レントゲン)で脊椎・脊髄の損傷部位が明らかになれば診断がつきます。

予防と治療

損傷された脊椎を動かさないようにして損傷の広がりを予防します。四肢が動かない頚髄損傷では、頭部と体幹を一体として固定して病院へ搬送します。

受傷直後は「脊髄ショック」の状態で完全麻痺と不全麻痺の区別が付きませんが、脊髄ショックを脱して完全麻痺であれば一般的に予後は期待できません。治療は不安定性(グラグラしている)のある損傷脊椎の固定が中心となります。不全麻痺で脊髄圧迫が残っている場合には、圧迫を除去する手術を行います。

麻痺が遺残した場合には、残っている機能を使用して日常生活でできることを増やすために、リハビリテーションを行う必要があります。

関連する症状・病気

後縦靭帯骨化症

後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症

症状

この病気になると背骨の動きが悪くなり、体が硬い、背すじにこりや痛みを生じることがあります。しかし、このような症状は病気でなくても起こりますので、この症状だけでは病気かどうかの判断はできません。
注意が必要な症状は、神経(主に脊髄)が圧迫され神経の働きが低下して起こる、以下の脊髄症状です。

後縦靭帯骨化症で頚椎の脊髄が圧迫されると、手足のしびれ感(ビリビリ、ジンジンしたり感覚が鈍くなる)や手指の細かい運動がぎこちなくなり、しづらくなります(箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない)。ほかにも、足がつっぱってつまづきやすい、階段を上り下りがこわくて困難などの歩行障害も出現してきます。

黄色靭帯骨化症でも同様の症状が出現しますが、骨化してくる部位が胸椎に多いので、その場合は足の症状だけで手の症状は出現してきません。

原因と病態

背骨の骨と骨の間は靭帯で補強されています。椎体と呼ばれる四角い骨の背中側で脊髄の前側には後縦靭帯が、椎弓と呼ばれる背中側の骨の前側で脊髄の背中側には黄色靭帯という靭帯が存在し、それぞれの骨に適度な動きと安定性をもたらしています。

後縦靭帯は脊髄の前方に位置し、黄色靭帯は脊髄の後方に位置するため、それぞれの靭帯が分厚くなって骨のように硬くなってしまうと脊髄が圧迫されて下記のような症状(脊髄症状)が出現してきます。前者は後縦靭帯骨化症と言い胸椎にも出現しますが頚椎に多い病気で、後者は黄色靭帯骨化症と言い逆に胸椎に多い病気です。

診断

頚椎に多い後縦靭帯骨化症は通常のX線(レントゲン)検査で見つけることができますが、胸椎に多い黄色靭帯骨化症は通常のX線検査では診断が困難なことが多いです。
通常のX線検査で診断が困難なときは、CT(コンピューター断層検査)やMRI(磁気共鳴撮像検査)などの精査が必要になってきます。CTは骨化の範囲や大きさを判断するのに有用で、MRIは脊髄の圧迫程度を判断するのに有用です

予防と治療

この病気を完全に予防することはできませんが、症状の悪化を防ぐためには日常生活で以下の点に注意してください。

頚椎後縦靭帯骨化症では、首を後ろに反らせすぎないこと、仕事や遊び、泥酔などにより転倒・転落することで脊髄症状が出現したり悪化したりすることがあり、くれぐれも注意が必要です。前述のような脊髄症状のため日常生活に支障があり、画像上脊髄にある程度の圧迫があれば手術が必要です。頚椎の後縦靭帯骨化症に対する手術法には、首の前を切開する前方法と後ろ側を切開する後方法があり、各々に長所と短所が存在します。

しびれ(脊椎手術後のしびれ)

症状

しびれや痛みを取るために脊椎の手術を行いますが、手術後もしびれが残る場合が少なくありません。脊髄や馬尾神経、神経根の圧迫が手術によって無くなっているにもかかわらず、しびれが頑固に残っていることもあります。

原因と病態

脊椎の手術を行う場合には一定期間脊髄や神経根の圧迫が続いている場合がほとんどです。手術によって神経の圧迫を除去することはできますが、手術で神経そのものに対しての治療はできません。長期間にわたって圧迫されていた神経は変化が生じている場合があり、圧迫を取り除いても神経の障害が治らないことがしびれの残る原因です。

また、神経を圧迫している骨を削る操作が必要な手術では、操作中に神経を守るために「ヘラ」を当てたり、神経を横へよけたりすることが必要です。この操作は神経にとっては「圧迫する」ことや「引っ張る」ことになりますので、脊椎の手術では必ず神経に対して圧迫や牽引が生じているわけです。
もちろん手術中の操作は短時間なので、これによる神経の障害は回復しやすいのが一般的ですが、障害が残ることもあるわけです。

対応

手術後に神経に対する新たな圧迫が生じていないかを、MRI、CT、造影検査などで確認します。

神経に対する圧迫がなければ、前述のような原因でのしびれと考えられるので、ある程度「しびれの残存」を許容する、すなわち「しびれに慣れる」ことが必要かと思います。

関連する症状・病気

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